『コンサルタント』第2話では、伊崎がついに自分の書いた小説と現実の死がつながっていたことを確かめていきます。
第1話では、黒川に利用された被害者にも見えた伊崎。
しかし第2話を見ると、伊崎はただ巻き込まれただけではなく、黒川に才能を見抜かれ、カンパニー側へ引き込まれていく人物として描かれていました。
特に気になったのは、黒川の耳打ちと、ラストに現れた水畑早紀の存在です。
この記事では、『コンサルタント』第2話をもとに、伊崎はなぜカンパニーを選んだのか、黒川の言葉にはどんな意味があったのかを考察していきます。
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コンサルタント相関図
『コンサルタント』では、伊崎耀と黒川秋峰を中心に、カンパニーや警察、会社関係者とのつながり、登場人物の関係を相関図で整理します。

『コンサルタント』第2話あらすじ
『コンサルタント』第2話では、伊崎が自分の書いた小説と現実の死が本当につながっているのかを確かめようと動き出します。
伊崎は警察に相談しようとしますが、小説で書いた通りに人が亡くなったと話しても信じてもらえず、逆に自分が疑われる可能性があると考え、話すのを思いとどまります。
その後、依頼元だと思っていた出版社や、原稿を書いたホテルを訪ねますが、黒川やカンパニーにつながる手がかりは簡単には見つかりません。
しかし、ホテルが伊崎ひとりのために用意された場所だった可能性が見え始め、伊崎は自分が最初から仕組まれていたことに気づいていきます。
さらに、3作目の小説に登場した酪農家の死を止めようと現場へ向かいますが、伊崎の目の前で爆発事故が起きてしまいます。
黒川は、伊崎の小説をそのまま実行したのではなく、カンパニーが実行犯を用意し、より完璧な事故死に仕上げていたことを明かします。
そして、3人の死はすべて誰かにとって「不都合な存在」を消すためのものだったと分かっていきます。
最後に黒川は、伊崎に「テストに合格しました」と告げます。
伊崎は一度は罪悪感に苦しみながらも、黒川の言葉に揺さぶられ、カンパニーで働くことを選びます。
ラストでは、伊崎の理想の女性のように現れた水畑早紀が新たな担当マネージャーとなり、伊崎は暗殺コンサルタントとして一歩を踏み出すことになるのでした。
第1話の違和感は第2話でどうつながった?
第1話で残っていた違和感は、第2話で一気につながりました。
伊崎は、ただ小説の執筆を依頼された作家志望ではありませんでした。
カンパニーが探していたのは、殺人を殺人に見せず、事故死として成立させる筋書きを作れる人間です。
黒川が伊崎に「あなたには才能がある」と告げたことで、伊崎が選ばれた理由も見えてきました。
伊崎の才能は、物語を書く才能だけではありません。
人の死を、誰にも疑われない事故として組み立てる才能です。
第1話の山奥のホテルも、単なる執筆場所ではありませんでした。
ホテルの客、スタッフ、タクシーまで用意されていたことで、あの場所が伊崎ひとりのために作られた空間だったことが分かります。
伊崎は依頼を受けて小説を書いていたつもりでした。
しかし実際には、カンパニーの管理下で、完全犯罪の設計図を書かされていました。
黒川の「テストに合格しました」という言葉からも、第1話の執筆依頼は採用試験だったと分かります。
第2話は、伊崎が事件に巻き込まれた回ではありません。
第1話から続いていた試験の結果として、伊崎が暗殺コンサルタントに選ばれたことを知らされる回でした。
伊崎はなぜカンパニーを選んだのか?
伊崎は、最初からカンパニーに入りたかったわけではありません。
第2話の前半では、警察に相談しようとし、出版社やホテルを訪ね、3人目の死を止めようとしています。
しかし、伊崎の中には罪悪感だけでは説明できない感情もありました。
それが強く出ていたのが、事件現場を訪れる場面です。
伊崎は、手を合わせるために現場へ行ったわけではありません。
花を手向けるためでもありません。
伊崎が確かめたかったのは、自分の書いた小説が、どこまで現実になったのかでした。
ここが第2話で一番怖いところです。
人の死が起きた現場なのに、伊崎の視線は被害者ではなく、自分のシナリオに向いていました。
まるで、自分の小説が現実化された場所を見に行くような感覚です。
いけないことだと分かっている。
それでも、見たい。
怖いのに、確かめたい。
その危うさが、伊崎をカンパニー側へ近づけていきました。
黒川は、そこを見逃しません。
黒川の「あなたには才能がある」という言葉は、伊崎にとってただの評価ではありませんでした。
売れない作家志望だった伊崎が、自分の書いたものによって現実を動かしたと感じてしまう言葉でした。
さらに黒川は、伊崎にこう耳打ちします。
一度でも出遅れてしまった人間は、二度と這い上がれない。
カンパニーは、その唯一のチャンスです。
この言葉で、伊崎は完全に揺らぎます。
伊崎がカンパニーを選んだ理由は、殺されるのが怖かったからだけではありません。
自分の才能を認められたい。
自分の書いたものが現実を動かす感覚を、もう一度味わいたい。
人生を変えたい。
その欲を、黒川は正確に突いたのです。
第2話で壊れたのは、伊崎の良心そのものではありません。
良心が残っているのに、それ以上に自分の才能を証明したい欲が勝ってしまったように見えました。
伊崎は、巻き込まれた作家志望ではなくなりました。
自分の書いた死を確かめに行った時点で、もうカンパニーに選ばれる側へ足を踏み入れていました。
黒川の「誰かの死は別の誰かの利益になる」の意味
第2話で、黒川の思想もかなりはっきりしました。
黒川は、ただ依頼を受けて人を殺しているだけの人物ではありません。
「誰かの死は、別の誰かの利益になる」
この言葉で、黒川はカンパニーの存在を社会の仕組みのように語っていました。
山室議員は、闇献金疑惑によって与党にとって不都合な存在でした。
三枝神父は、政財界のフィクサーの秘密を知っていた可能性がありました。
酪農家の加藤は、ショッピングモール開発に反対する存在でした。
3人は偶然選ばれたわけではありません。
全員が、誰かにとって邪魔な存在として消されています。
黒川は、レアメタルのコルタンを例に出し、私たちの便利な暮らしが、遠い場所にいる誰かの犠牲の上に成り立っていると語りました。
この話だけ聞けば、黒川は社会の矛盾を突いているようにも見えます。
しかし、黒川がやっていることは正義ではありません。
カンパニーは、社会の不条理をなくす組織ではなく、不都合な人間を消したい誰かの依頼を受ける組織です。
黒川は「合理的」な仕組みのように語っていますが、その本質はかなり冷たいです。
人の死を、感情ではなく利益で処理している。
だから黒川の言葉は怖いのです。
怒鳴るわけでも、狂ったように笑うわけでもありません。
むしろ落ち着いた口調で、人が死ぬことを社会の当然の流れとして語っている。
第2話で見えた黒川の怖さは、殺人そのものよりも、人の死をビジネスや構造として受け入れているところにありました。
水畑早紀は監視役?理想の女性が現れた怖さ
第2話のラストで登場した水畑早紀は、ただの新キャラクターではありません。
伊崎がカンパニーで働くと決めた直後に、まるで伊崎の理想を形にしたような女性として現れました。
このタイミングが怖いところです。
伊崎が電話で「やります」と答えた直後に、水畑が現れる。
しかも水畑は、これから自分が伊崎の担当マネージャーになると告げます。
これは偶然の出会いではありません。
カンパニーは、伊崎の才能だけでなく、伊崎がどんな相手に惹かれるのかまで把握していたように見えます。
水畑は、伊崎に与えられた報酬のようにも見えます。
同時に、伊崎を逃がさないための監視役にも見えます。
第2話までの黒川は、伊崎の劣等感や承認欲求を突いてきました。
そして水畑は、伊崎の理想や承認欲求に入り込み、カンパニー側へさらに引き寄せる存在です。
つまりカンパニーは、伊崎の仕事だけを管理しているのではありません。
伊崎の孤独、欲望、生活そのものまで取り込もうとしているのです。
第3話の予告では、水畑が「今のあなたに殺せない人はいないわ」と語る場面もありました。
この言葉から見ると、水畑は伊崎を止める人物ではなく、さらに深くカンパニー側へ沈める人物になりそうです。
黒川が伊崎を選んだ人物なら、水畑は伊崎を逃がさない人物。
第2話のラストで水畑が現れたことで、伊崎は仕事だけでなく、心の逃げ場までカンパニーに握られ始めたように見えました。
黒川はなぜ毎回タイミングよく現れるのか?
第2話で気になったのは、黒川が現れるタイミングです。
伊崎が自分の小説が現実になったと気づいた時、黒川は古本屋の外にいました。
伊崎がホテルに確認しに行った時には、黒川から電話がかかってきます。
酪農家の加藤の爆発事故が起きた直後には、黒川が迎えに来ていました。
さらに、伊崎が「やります」と答えた直後には、水畑早紀がカフェに入ってきます。
どれも偶然にしては、あまりにもタイミングが合いすぎています。
特に水畑については、伊崎の好みを事前に調べておけば、理想に近い人物を用意することはできます。
しかし問題は、人材を用意できたことではありません。
伊崎が決断した直後に、まるで合図を受けたように現れるタイミングです。
黒川やカンパニーは、伊崎の行動だけでなく、心理の変化まで読んで待っていたように見えます。
ここが第2話の大きな違和感でした。
怖いというより、おかしい。
現実の犯罪組織というより、伊崎の物語そのものが、すでにカンパニーによって演出されているように見えます。
伊崎は、自分が小説を書いているつもりでした。
しかし第2話を見ると、伊崎自身もまた、黒川が用意した物語の登場人物になっているように感じます。
さらに踏み込むなら、伊崎の物語を書いている別の人物がいる可能性もあります。
伊崎は、暗殺を事故に見せるシナリオを書く側です。
しかし、伊崎の行動そのものも、誰かが書いたシナリオ通りに進んでいるように見えます。
神父の事件では、臨時の受付が神父を非常口へ誘導していました。
それと同じように、黒川や水畑も、伊崎をカンパニー側へ誘導するために配置された人物なのかもしれません。
伊崎は、暗殺の筋書きを書く側になったつもりでいます。
しかし実際には、伊崎自身もまた、別の誰かが書いた筋書きの中で動かされている。
そう考えると、黒川が毎回タイミングよく現れることも、水畑が「やります」の直後に現れることも、ただの演出ではなくなります。
黒川が本当に恐ろしいのは、暗殺の実行力だけではありません。
伊崎がどこへ行き、何に気づき、いつ揺らぎ、いつ落ちるのか。
その流れまで計算しているように見えるところです。
このタイミングの良すぎる登場は、第3話以降も注目したい違和感です。
菅野刑事はどこまで気づいたのか?
第2話では、菅野刑事の動きも大きくなりました。
最初に引っかかったのは、三枝神父が転落した非常階段の手すりです。
他の手すりは腐食していないのに、神父がつかんだ場所だけが腐食していた。
事故として処理されそうな現場の中で、菅野だけがその不自然さに気づいていました。
さらに菅野は、山室議員、三枝神父、酪農家の加藤の死をつなげて考え始めます。
3件とも事故として処理されています。
しかし亡くなった3人は、全員が誰かにとって不都合な存在でした。
山室議員は、闇献金疑惑を抱えた与党のアキレス腱。
三枝神父は、政財界の人物の秘密を知っていた可能性がある人物。
加藤は、ショッピングモール開発に反対していた酪農家。
この共通点に気づいたことで、菅野は「偶然の事故」では片づけられない何かを感じ始めています。
さらに重要なのは、菅野が山室議員が亡くなった駐車場で、不審な男の姿を目にしたことです。
その男は、現場を見せてほしいと頼み、ガードマンに引きずられるようにして追い出されていました。
それが伊崎でした。
ただし、この時点で菅野が伊崎の顔まではっきり認識したとは限りません。
菅野が見たのは、事故現場に現れ、追い出されていく不審な男の姿です。
それでも、この場面は大きな意味を持ちます。
伊崎は、手を合わせに来たわけでも、花を手向けに来たわけでもありません。
自分の書いたシナリオが、現実でどう成立したのかを確かめに来ていました。
一方で菅野から見れば、事故現場に現れた謎の人物です。
第3話以降、菅野がこの後ろ姿や行動を手がかりに、伊崎へ近づいていく可能性があります。
伊崎がカンパニー側へ進むほど、菅野はその痕跡に近づいていく。
第2話は、伊崎が暗殺コンサルタントになる回であると同時に、菅野がカンパニーの存在に近づき始める回でもありました。
原作『コンサルタント』とは?WOWOW版との違いも気になる
『コンサルタント』の原作は、韓国の作家イム・ソンスンさんによる小説『コンサルタント』です。
過去には『暗殺コンサル』として紹介されていた作品が、現在は『コンサルタント―死を執筆する男―』[改題・新装版]として刊行されています。
WOWOW版では、伊崎が“完璧な暗殺シナリオ”を書いていく流れが前面に出ています。
一方で、作品の核にあるのは、人の死が誰かの利益として扱われる不気味さです。
ドラマを見たあとに原作へ進むと、カンパニーという組織の怖さや、伊崎が飲み込まれていく過程をさらに深く確認できそうです。
第2話では、伊崎がカンパニーに選ばれる過程がより具体的に描かれたため、原作ではこの変化がどう描かれているのかも気になるところです。
まとめ
『コンサルタント』第2話は、伊崎が事件に巻き込まれた回ではなく、カンパニーに選ばれた自分を受け入れてしまう回でした。
怖いのは、伊崎に良心がなかったことではありません。
良心が残っているのに、それでも自分の才能を認められたい欲が勝ってしまったことです。
黒川はその弱さを正確に突き、水畑早紀は伊崎をさらにカンパニー側へ引き寄せる存在として現れました。
一方で、菅野刑事も3つの事故に違和感を持ち始めています。
第3話では、暗殺コンサルタントとして動き始めた伊崎と、真相に近づく菅野刑事の距離がどこまで縮まるのかが焦点になりそうです。

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